減塩・腹八分目・チベット体操でダイエット

ダイエットだなんて、

そんなばかげた努力をするつもりなど、毛頭なかった。

そう、腎臓がダメだって宣告されるまでは。

身長164cmで体重83kgという、顔もお腹もパンパンに張ったような体型で、

夏は座っているだけで汗だくだく、ちょっと歩けば息はぜいぜい、救いようのない

状態になってはいた。

 

が、ダイエットは考えたことなかった。

 

でも、このままじゃ近いうちに人工透析になってしまうと医者に宣告され、

ダイエットして、減塩して、腎臓への負担を減らすしかない、と言われ、

そのつもりになった。

 

人工透析になりたくない一心で、ダイエットに取り組んだ。

 

減塩はシビアなコントロールは難しいと思われたので、

極力塩分を使わないし、口にしないことにした。

それでも一日8gくらいの塩分は知らずに摂取してしまうものだ。

 

さらには、お腹いっぱい食べていたそれまでの食生活を改めて、

腹八分目の食事をすることとした。

 

これが哀しい。

 

娘が高校生の頃に使っていたお弁当箱でお弁当を持ち歩くようにしたが、

お昼になる前からお腹が空いてお腹が空いて、

それでも昼前に食べてしまえば、晩ご飯までお腹がもたないから、

我慢して我慢して、お昼まで我慢して、お弁当を広げる。

 

 

と、どうだろう、その小ささ少なさ・・・・・。

たったこれだけ?

 

公園のベンチで独りため息が漏れてしまう。

 

そのうち慣れるよ

だんだん胃が小さくなるから

よく噛めば空腹が紛れるよ

 

そんなありがたいアドバイスが腹立たしい。

 

所詮は他人事なんだから。と被害妄想気味・・・・。

 

それでも確かに一週間もすれば慣れ始めて、

よくよく噛んで味わってありがたく食べて、それが普通になっていった。

 

するとなんと、一ヶ月で3kgも減量できたではないか!

 

なんだか希望がわいた。もっとがんばろうと思った。

 

そこで、二ヶ月めからは、チベット体操を始めてみた。

 

「チベット体操」

 

なんとも怪しい響きで、半信半疑ではあったが、人の勧めでもあったので、

とにかく始めてみることにした。

 

ダイエットに対して、

減塩とか腹八分目とかは、ただひたすら耐えている守りの策のように思えて、

攻撃的というか、攻めている気持ちになれる策が欲しかった。

 

毎日15分体操をする。

週に一度は体操教室に通う。

 

これがダイエットに立ち向かう気分を高揚させたし、気持ちを落ち着かせもした。

 

その呼吸法は、車を運転している時も、事務仕事をしている時も、

お風呂に入っている時でも、就寝前にも、常に意識するようになった。

 

ダイエットは順調に進んだ。

 

つづく

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です