会いに行くよ 高橋忠史さん

10年以上前のこと、
シンガーソングライターの高橋忠史さんと知り合った。
201610007_tadashi
♪ 負けるんじゃない 負けるんじゃない
♪ 負けるんじゃない 走り続けろ
♪ 終わることのない この苦しみを
♪ 乗り越えていかなければ
♪ 俺たちに明日はない

♪ 戦い続けてる
♪ 命かけて

「ランナー」:詩・曲:高橋忠史(抜粋)

 

その頃、彼は春野町の廃校にひとりで暮らし、
ここを音楽の森にするのだと活動していた。
ギター一本抱え、全国を飛び回り、投げ銭ライブとかしていた。

僕より4つ5つ年上の、その生き方に憧れ、魂から絞り出されるような彼の歌に魅かれ、
そのうちに、365日毎日連続ライブだとか1000日連続ライブだとか、引き込まれていった。

しかし、自分が体(腎臓)を壊し、前線から退いた生き方になってしまった頃、
知らず気持ちが遠ざかってしまい、ライブに出かけてもいかなくなってしまった。

そんな高橋忠史さんが脊髄小脳変性症だなどという病に見舞われていることを知った。
少しづつ体の動きが不自由になっていくというのに、音楽をあきらめないで、
命のメッセージを毎日送り続けていることを知った(高橋忠史さんのブログ⇒)。

そして、もうギターも弾けないらしいというのに、ライブも行っているのだと知った。
出かけていくのも困難で、ライブを主催する人が迎えに来てくれたりしているとか。
さらには、東京の自宅で「ホームコンサート」を開催するのだと。

思わずメールした。

覚えていますか?
ホームコンサートに行っていいですか?

すぐに返事が来た。
覚えていると。
会いたいと。

結婚記念日に妻と高橋さんのライブに行ったことまで覚えていてくれた。
思わず、小躍りして、泣いた。

歳とっちゃったのかなぁ、涙もろい・・・・・。

あのライブで高橋さんは、たぶん予定外の歌を歌ってくれた。
「こんな気持ちで今日を迎えているのかな?」

♪     「愛」
(詩・曲:高橋忠史)

あなたのそばで あなたを見つめ
あなたと共に 生きてきた

夢見るように 恋するように
重ねた日々を 綴れ織る

涙に霞んだ 思い出も
しあわせ 紡ぐ 糸にして

夢見るように 恋するように
あなたと共に 生きてきた

あなたのそばで あなたを見つめ
あなたと共に 生きてゆく

たとえ命は 枯れ果てて
時が二人を 別つとも

夢見るように 恋するように
重ねた日々を 忘れない

 

あの頃、高橋さんに、高橋さんの歌に、
ちょっと立ち止まって、自分を見つめ、前を向く力をもらっていた。
前を向かなきゃ、前へ進まなきゃ、って思って生きていた。

60歳定年退職して、
今日も明日も、何をしてもいいし何をしなくてもいいという暮らしに、
やっと慣れてきた今、前へ進まなきゃ!とはもう思わないが、
高橋忠史さんに会いたい。

仕舞い込んでしまっていた彼のCDを引っ張り出した。
新しいCDも出しているようなので注文もした。

行くよ、会いに行くよ。

“会いに行くよ 高橋忠史さん” への2件の返信

  1. 是非、会話が出来るうちに、お会いになってください。
    忠史さんは、脊髄小脳変性症という、進行性の難病になり、身体もかなり不自由な状況ですが、音楽に対する情熱と、歌う事を諦めず頑張って生きています。
    私は、まだ、元気にギターを弾いて歌っていた頃から、この難病が発覚し、ギターが弾けなくなり、落ち込んでいるいた頃を経て、今も、アカペラでも歌い続けている姿をずっとそばで見てきた、ファンの一人です。

  2. 城戸ひとみさん、こんにちは。

    コメントをいただき、ありがとうございます。

    行きましたよ、ホームコンサートに行きました、2016年の。
    城戸さんにも初めてお会いしましたっけね、私、古山正樹です。

    高橋さんの寝所で高橋さんと抱き合って
    久しぶりの再会となんだかわからない感情においおい泣きました。

    その感情を整理できなくて、表せなくて、ブログに書けないままいました。

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