同じクリニックに通う透析患者さんが亡くなった。
おそらく、私よりも若いだろうと思われる男性だが、
その日の透析に姿を見せなかった。
彼は、車椅子を利用していて、
クリニックが用意している送迎の車で通っている。
その日、送迎の車の運転手がバタバタしていた。
どうやら、迎えに行った患者の家が施錠されていて、
呼び鈴をいくら鳴らしても誰も出てこなかったらしい。
その日は、それ以上の情報は耳に入らないまま、
透析が始まってしまったが、次の透析の日、
どうやら、亡くなってしまったらしいと耳に入る。
確かな発表があるわけではなく、噂話的に耳に入る。が、
送迎の車が着いても彼は降りてこないので、そうと想像がつく。
わざわざ訃報を出すことでもないのかもしれないが、
患者の誰かが亡くなったという話はいつもなんとなくしか伝わらない。
いや、まったく伝わらないことの方が多いかもしれない。
患者同士の人間関係は極めて希薄で、
ほんの数人の患者とのコミュニケーションがあるだけだからか?
そんな中で、亡くなった彼とはコミュニケーションがあるほうだった。
数年前にロッカールームで声をかけられた。
「こやまんさんって、あなたですよね?」
「はい…」
「ブログ、いつも見させてもらってます」
「そうでしたか、ありがとうございます」
特に秘密にしているわけでもないが、
クリニックでブログのことを話したことはない。
わざわざこちらから話すことでもないだろうし。
それはともかく、
それをきっかけに彼と話をする機会が増え、
彼のことが耳に入るようにもなった。
どうやら、学校の先生をしていたらしい、とか。
車椅子になってしまった話だったり、
どうしても納得のいかない治療の在り方の話だったり、
白内障の手術の時にもいろいろ経験を聞かせてくれたり、
etc…
白内障の手術の時、私は車の運転がままならず、
私も送迎を利用したので、余計に会話の機会が増えた。
なのに、突然、亡くなってしまった。
どうやら、ひとりで暮らしていたようで、
送迎に出てこなかった日、ひとりで亡くなっていたらしい。
噂話ではあるが、
哀しい……
哀しすぎる最期だ……
彼の家族のことや死因は結局知らず仕舞いだが、
同じ透析患者として突然の死は他人事ではないはずで、
改めて命を大事にしようと思ったり、
一日おきに死ぬまで通う患者仲間でありながら、
葬儀の情報すら耳に入らない、いや、得ようともしていない、
人間関係が希薄なのか、僕が薄情なだけなのか、
変な疑問にさいなまれ、むなしい気分に襲われる…
こんばんは
そうですよね、最近あの人見ないけどどうしたんだろうか、と思うことあります。ロッカールームで出合い、いろんな話をした方が亡くなったなんて寂しいことですね。透析患者となる原因も違うと死亡原因も違いそうですね。こやまんさん移植の登録していましたよね?ケンジン移植。そこに登録していたら40代のうちに移植出来ていた可能性もある人がいますが、移植手術をして死亡した人がいるから私はしない。そう言ったんですよ。死亡原因なんてちゃんと分からないのに、初めから諦めてるのが勿体なく思えます。薬原での透析患者だから尚更です。こやまんさんの眼、良くなってますか
ユメさん、こんにちは。
移植の登録はしていないです。
透析になった頃に登録を考えたのですが、
順番が回ってくる確率を計算したら気が遠くなるような数字で、
(どうやって計算したのか忘れてしまいましたが^^;)
その上、登録を維持するのに費用もかかるし、
辞めてしまいました…。
目は、新しいメガネを調達し、視界は取り戻せました。
まだ診察は続きますが、たぶん次は左目、かな?
ご心配おかけします。