透析患者の平均余命9年

52歳で透析を始めて5年と6ヶ月のタイミングにこの記事を書いている。

 

透析を始めた頃、

全国腎臓病協議会が発行している「ぜんじんきょう」という機関誌で読んだ。

 

透析患者の平均余命は9年だ、と。

 

それによると、

日本では1965年頃に透析治療が一般の患者に用いられるようになり、

1975年頃に今の療法になり、費用もこなれて普及したとのこと。

 

この間40年足らずの、

技術的にも進化の過程の、

腎臓悪化の原因もまちまちの、

老いも若きも男も女もみんな混ぜこぜの、

ぜ~んぶひっくるめて平均した余命が9年だということらしい。

 

20歳で透析を始めた人と、60歳で透析を始めた人とでは、

自ずから余命に違いがあることは明白だが、

それをもひっくるめて平均して、9年ということらしい。

 

余命9年だとすると、私は、61歳までしか生きられないことになり、

すでに、余命9年の6割ほどを使ってしまったことになる。

 

61歳までしかない寿命をどう使おうか。

 

透析に陥って、仕事への意欲を失い、

さらには、サラリーマンの仕事に疑問が湧き、

すっかり前線から後退してしまった。

 

このサラリーマンを、

のんべんだらりんと60歳の定年まで続けていていいのか。

 

あと、3年しかない寿命だよ。

 

 

と、そうは書いても、

実感として余命9年を深刻にとらえているわけではない。

 

そんなバカな、そんな訳が無い、もっと生きられるさ。

自分の現在の体調からして、あと3年半しか生きられないなんて思えない。

 

思いたくないだけなのかもしれないけど。

 

別の資料による透析後の生存率を見ると以下のようになっている。

1年経過で88%、5年経過で60%、10年経過で35%、15年経過で22%。

 

10年後に35%しか生き残れないということは、

先の平均余命9年と同等の数値を指し示しているってことになる感じだ。

 

 

いつどこで体調が急変するとも限らない。

余命9年を正面からとらえて生きていくことが肝要なのかもしれない。

 

 

透析に対して、日常的に意識を支配しているのは、

水分を控えなきゃって思っていることが3割以上で、

そのために塩分を控えなきゃって思っていることが5割くらいかなぁ。

 

飲み食いばっかりじゃないか、って?

 

飲食に制限が加えられると、日常的な意識はそこに支配されてしまう。

衣食足りて礼節を為す・・・・・。

哀しいかな、飲み食いは切実なテーマです。

 

 

でも、「命」はもっと大切なテーマ。

飲食も突き詰めていけば命につながるテーマに過ぎず、

「命」を見つめてみなくちゃいけない。

 

「命」を見つめる、ってどういうこと?

人生ってこと?

如何に生きるかってこと?

 

そりゃ若い頃からの命題だなぁ。

 

ず~っと、この歳まで答えらしきものを見つけられていないのに、

あと3年の寿命で答えを出すのは・・・・・・。

 

もう少し、長生きさせて下さい。

 


透析の体験を紹介した本が出版されていますのでご紹介します。

 

 

 

“透析患者の平均余命9年” への26件の返信

  1. こんにちは、
    はじめまして透析の事で検索をしていましたら
    ここプログを見つけました。私も透析患者です。
    17歳で初めて32年なります。私も最近、あと何年
    生きられるだろうと思います。色々と調べて見ると
    あと7年くらいだそうです。
    私もまだ何もしてな気がします。
    もう少し長生きしたいと思います。
    突然コメント失礼しました。

  2. 釣人見聞録さん、こんにちは。

    コメントをいただき、ありがとうございます。
    長い透析生活を送ってらっしゃいますね。いろいろとご苦労もあったことでしょうね。
    医療技術の進歩で、きっともっと長生きできますよね。
    ただ、明日送りに暮らしてきた習慣を改めよう改めようとは思っています。

    また、遊びに寄ってください。

  3. こんばんは・私も透析やつてますこの病と付きあい。どやら少し慣れたところです。皆さんも頑張るとこ。¥ろでしよう心が折れないようにですね・やつぱり針わいたいわ

  4. kumamonさん、こんにちは。
    透析のある暮らしも時間が慣れさせてくれますね。
    思い悩むことはありますが、心が折れないように苦心しますね。

    また、遊びに寄ってください。

  5. おはようございます。&はじめましてです。
    私は高校卒業後の18歳から透析導入になりました。
    早いもので気づけばもう22年目^^;;
    導入当時の主治医からは40歳まで生存できるかは確率は低いと言われ。。。
    で、今年の3月で40歳になってましたw
    幼少の頃から腎臓病にかかり、実際に透析デビューしてしまいw、30代で自分は逝くことになるんだ・・・。と
    でもフタを開けてみれば40歳ですよ!w
    色々と合併症などあっても日帰り温泉行ったり、たまには~なんて、自分に外食のご褒美を勝手にしてしまったりとあります^^;
    自分の余命も気にはなりますが、日々の積み重ねが私の人生の一歩につながると思えば
    透析治療と二人三脚で頑張るっきゃないですよねヽ(*^^*)ノ
    今日の土曜日は朝から透析です。今日も一日こなしますよ~
     
    またコメント寄せさせてくださいね^^。p(^ ^)q

  6. ゆきこさん、こんにちは&はじめまして。

    コメントをありがとうございます。
    お若いのに、透析人生の先輩なんですね。よろしくお願いします。

    22年という歳月にはさぞかしいろいろなことがあったに違いありません。お察しするのに余りあります。そして、そういう方からの「透析治療と二人三脚」という言葉には重みがあります。

    時々、透析が苦にはなりますが、しのいで、乗り越えて、積み重ねて、1日1日こなしていきたいと思います。

    どうぞ、また、遊びに寄ってください。

  7. こんにちは、20年透析室で働いています。個人病院から総合病院の透析室と変わりましたが、患者と医療従事者との関係ではありません。人と人の絆です。よい人に巡り合うのも運命です。ゆきちゃんも皆さん「透析治療と二人三脚」に私たちも入れてください。

  8. ななさん、こんにちは。

    患者と医療従事者の関係じゃなく、人と人の絆だって、そう言える医療従事者の気持ちに頭が下がります、感謝を伝えたいです。

    私は、面倒みてもらってる、というような心持ちで居るように思います。人と人の絆、ですね、気持ちの持ち方を変えてみようと思います。

    また、遊びに寄ってください。

  9. 初めまして透析して半年です!
    シャントが落ち着かず今外シャントです!
    今現在2回目のシャント手術成功しました!
    年明けに動脈表在可の手術します!?
    今後も心が折れない用頑張ります!?

  10. かざみんさん、こんにちは。

    シャントで難儀されているようですね。

    私も、シャントが詰まったことが一度あります。
    明け方に詰まったことに気づき、ひどく動揺したものでした。

    健康な時には想像もつかない難儀に襲われたりもしますけど、
    その時はちょっとうつむいても、なんとか顔を上げて生きましょうね。

    また遊びに寄ってください。

  11. はじめまして、
    透析室で看護師してました。
    透析受けて、28年以上の人が、居ました。
    52歳から、はじめて、現在80歳女性です。
    自己管理が厳しいほど、徹底してます。
    とても元気です。
    自己管理がよかったら、もっともっと生きていけます。
    体重測定して、水分量に気をつけてください

  12. まゆさん、はじめまして。

    52歳から始めて28年ですか、励みになります。

    自己管理を徹底すること、自分との闘いですね。
    でも、誰のためでもない、自分のためですもんね。

    今は、1回の除水量は4kgまでと根拠もなく決めて、
    中2日明けの月曜日にはドライまで戻せなくても、
    最悪の場合でも週末までにドライに戻すことを目標にしています。

    それが、管理ができているという状態なのかどうかわかりませんが。

    また、遊びに寄って、いろいろ教えてください。

  13. こんにちは!私は透析歴17年です。私は高校生のときから腎臓の維持管理のため入退院をずっと繰り返し25才で透析導入しました。その後結婚し、27才で出産もし、今も元気に透析のない日には仕事に行ってます。私はズボラな性格なのでなかなか食事の管理などふわふわーとしてますが、血液検査のデータを見ながら食事の調整をしています。透析導入前の食事制限に比べれば今はすごく楽になりました。意外と透析ライフを楽しく過ごせてますよ!

  14. みあらさん、はじめまして。

    食事の管理などはふわふわーですか、いいですね。
    私は、とにかく塩分ばかりを気にしているのですが、それも感覚的なものでしかありません^^;
    外食が2食続くとたいてい口の中がねばねばしてきて、それは塩分摂り過ぎのサインなんだろうと勝手に思っています。

    私も慣れのせいか、透析を苦にしてなんかいませんが、透析歴17年の大先輩に教わることは多そうに思います。

    今後もお時間のある時に遊びに寄ってお話など聞かせてください。

  15. 同じ病状でも40才で導入した方と80才で導入した方の
    平均余命が同じ9年という事は無いと思うのですが・・・。

    ちょっと古いデータですが、2011年人工透析導入者数
    ピークは男性で75 ~ 80歳15.5%とあります。

    導入時の年齢別にするだけでも大分変ってくるのでは?

  16. ゆうさん、こんにちは。

    ご友人のお加減はいかがですか?

    平均余命の話。
    おっしゃる通り、透析スタートの年齢、性別、腎不全の原因等、ごちゃ混ぜにして平均を取ることに意味があるのか、って私も思いました。
    それでも、そこに数値が示されれば目標になったり励みになったりもしますね。他に資料が見つけられなかったので、仕方なしではありますが、私は9年という数値を置いて暮らしてきました。
    そして、その9年目に突入しているので、ここを突き抜けていこうと今年は心しています。

  17. 友人ですが、以前のコメントの後、緊急透析の話が
    あったのですが、それも拒否して一ヶ月半程で永眠しました。

    残された者の勝手な思いかもしれませんが・・・
    あの時、透析を説得すべきだったのか、あれで
    良かったのか今だに葛藤の日々です。

  18. ゆうさん、こんにちは。

    そうですか、お亡くなりになったのですか、さみしいですね。
    親しい人の命のかけがえのなさは、何に例えられるものでも、比べられるものでもありませんね。
    ご冥福をお祈りいたします。

  19. 今日、父が74歳で透析となりました、医師からは余命3年位だとはっきり言われました(*_*) 父の顔を浮かべる度に涙がでます…。 もっと何か出来る事はないんでしょうか…。田舎の病院です

  20. タダヒロさん、はじめまして。

    お父様、透析開始なんですね。
    私には余命宣告をされた経験もありませんし、
    お医者さまを超える発言もできませんし、
    お父様のお気持ちも分かりませんし、
    軽々しいことはとても口にできません。が、

    あなたの今のそのお気持ちをお父様に正面からお話することが、
    今できる一番の親孝行なのではないでしょうか。

    たいしたご返事ができなくてごめんなさい。
    あなたとお父様が生涯最高の時間を持てますようお祈りします。

  21. はじめまして。透析もうすぐやることになる予定の者です。
    食事管理ができなくて、食欲に負けます。どうしたらいいでしょう。透析後寿命が9年というのは、自己管理ができてる人、できてない人も含まれてると思うデータですし、実際長く生きておられる方もみえるので、信じ切るのもよくありませんが、残された人生を大切にしたいです

  22. くろにゃんさん、はじめまして。

    もうすぐ透析ですか、心穏やかじゃないですね、きっと。

    食欲は強いですね、私もなかなか勝てない何十年かを過ごしましたけど、
    透析に陥る怖さが食欲に勝ちました。
    透析になりたくなくて食べるのが怖くなりました。

    今は、もう習慣化して食欲はコントロールできます。
    慣れですかね。

    寿命9年というのは、おっしゃる通りアテにならない数値ですね。
    ただ、透析になった頃は、人生を考え直す刺激のひとつでした。
    9年しかないとしたら、どうしようって。

    人生、大切にしたいですもんね。

  23. こんにちは、はじめまして。

    私自身、透析では、ありませんが
    彼氏が透析をしています。
    とても、大切な人です。
    私の今の生き方を変えてくれた方です。彼方の支えになりたくて、透析の事を色々調べていたら、ここに行き着きました。
    どう書いていいか分からなくて、
    本当に大切な人なので、もっと透析について学ばなければ、と思います。
    ネットで調べでも限界がありました。何を書いているのか、分かりにくくて、すみません。

  24. 月の雫さん、はじめまして。

    ようこそ寄ってくださいました、そしてコメントをありがとうございます。

    大切な方の透析について学ぼうとしているのですね、素晴らしいと思います。
    もう、その生きる姿勢自体が彼のためになっているのだろうと思います。

    私自身、自分のことにも関わらず、何か問題に直面しなければ透析のことを
    学ぼうともせずに過ごしてきてしまっています。
    そして、いざ学ぼうとすると、どこから何をひも解けばいいのかさえ解らず、
    結局、釈然としない知識のまま10年が過ぎてしまっています。

    まぁ、それでも生きていますし、それなりに楽しく暮らしています。

    参考になるかどうかわかりませんが、
    何か問題に直面したら、あるいは漠然とした不安を抱えた時にでも、
    またここを覗いてみて、コメントでもください。

    少しは心が安らぐことを祈ります。

  25. 64才の主人は、病院のずさんな診察で気付いた時には手遅れで 透析を受けなくてはならなくなり 2年になります。 退職後はバイクや釣りと色んな事をしたかったのに体力、気力と無くなり見ていてつらいです。寿命まで決められてしまうなんて…。 ただ唯一、今診察を受けている医院がとても良い所で主人に少し破棄が戻って来たように思えます。

  26. みかんさん、はじめまして。

    ようこそお寄りくださいました。そしてコメントをありがとうございます。

    病院が絶対ではないことを私も何度か体験しました。
    私の透析導入も必ずしも正しい診断だったとは思えません。
    やり場のない気持ちですよね。

    でも、少しづつでも元気が戻ってこられたようで何よりですね。
    どんなに時間がかかっても前を向かざるを得ないことも事実ですしね。

    退職後にやりたいこと、始められるといいですね。

    またぜひ、遊びに寄ってください。

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