あれ?
テレビがチカチカするような・・・・
透析開始から4時間が過ぎるころだった。
昔のテレビが受信状態が悪くて、画面にザーザー雨が降っているような、
サイボウグが強いダメージを受けて、視界がチカチカしているような、
そんな状態になってきて、
眠いのかな?
とか思ったりしてみたが、どうもそうじゃないようで
たまたま側にいた看護婦さんに声かけた。
「チカチカするよ・・・・」
「え?チカチカ?」
「フラフラかな?」
「血圧測るわね、それで・・・・あら?大丈夫?」
急に冷や汗が身体中に流れ始めた。
「顔色が真っ青・・・・・」
看護婦さん慌てて応援を呼ぶ。
看護婦さんが何人か駆けつけてきて、
ベッドを取り囲む。
ベッドの頭を下げる人、
べッドの足を上げる人、
うがいキャッチャーをもってくる人、・・・
「血圧、○○・・・」
よく聞き取れない、意識がはっきりしていないようだ・・・。
目があけていられない。
吐き気がしてきた。
冷や汗が体中に滝のように流れている、ように感じる。
看護婦さんたちが、
何をどうするだ、どうしたらいいだ、
これをこうしましょ、そっちをそうして、云々
何を言っているのか、やっているのかわからないが、
透析をとめて、水分を戻すはずだ。
以前に一度経験がある。が、
これほどしんどかっただろうか?
「ん~っ!・・・・」
うめき声が口をついて出てしまう・・・。
静かにしていると落ちていってしまいそうな・・・。
「大丈夫?!」
「ん~っ!」
返事ともうめきとも・・・。
ずいぶん、時間が経っている気がする。
口をあけて大きく息をすると、
少し楽なような、気のせいのような・・・・・。
「はぁっくしょん!」
冷や汗が冷えたか、くしゃみがでた。
それで少し生がついたか。
「寒い?」
「ちょっと・・・」返事ができる。
意識がしっかりしてきた、冷や汗も引き出した。
危機は脱した感じがする。
顔の汗を拭き、体の汗を拭いて、目を開ける。
もう大丈夫だ。
「もう、大丈夫ね」
「なんとか」
「針抜いちゃうわね。少し休んでから帰りましょう」
「はい、ありがとう」
あとでカルテを見ると、血圧の経過が記されている。
一番低いところで、56/32 とある。
どたばたに臨床していなかった看護婦がカルテ見て、
「死んじゃうよ・・・・・」って。
以前に一度、61/49という時があった。(こちら⇒)
以前よりもきつかったのは、以前より低くなってしまったからか。
それにしても、どうしてこういうアクシデントに見舞われるのか。
以前は3.5kgの除水をしようとした。
今日は3.7kgの除水をしようとした。
このごろは、4.0kgの除水も平気だったので軽く考えていた。
今回は言われなかったけど、
除水量だけじゃなく、実質の体重増加との関係が大事なんだろうか。
どう大事なのか、ちゃんとした知識がないが・・・・。
この苦しい思いは、もうこりごりなので、
ちゃんと勉強し、節制しようと思う。