心臓バイパス手術(7)-思わぬ落とし穴

心臓バイパス手術も無事に済み、退院へ向けてリハビリが進む。

 

しかし、ひとつ疑問が浮かんでいた。

 

手術後、何日かめかにカテーテル検査をした。

バイパスした血管の具合を確認するためなんだと思うが、

その結果を知らされていない。

そのうちに話があるのだろうと待ってはいたが、

説明してくれる気配がまったくない。

 

おかしい。

何かあったな。

 

さすがに不審に思い看護婦さんに尋ねてみた。

「カテーテル検査はどうだったのかねえ?」

「あれ?お聞きしてないですか?」

「誰も説明してくれてませんよ」

「先生にお伝えしておきますね」

 

しまった!みたいな反応に見えたなぁ、看護婦さん。

 

程なくして面談室に呼ばれた。

 

先生がおもむろに話し出す。

「バイパスは問題無くつながっているのですが、

1本だけ血液が逆流してしまいました」

「逆流?」

「元の血管の血流の勢いが良かったようです」

「どうなるんですか?」

「バイパスの血流が止まってしまってます」

「どうなるんですか?」

「心臓には血液が送られていますので問題はありません」

大問題なんじゃないの?!、とは思ったが、

「どうするんですか?」

「しばらく様子を見ればよいと思いますが、

ステントで血管を広げることもできます」

「いつごろですか?」

「1年後くらいで」

 

 

そんなバカな話があるのか。

それは、「失敗」っていうんじゃないのか。

97~98%は大丈夫な手術じゃなかったのか?

それで黙ってたのか?

聞かなければ言わないつもりだったのか、まさかね。

 

しかも、心臓血管外科的にはもうお役ご免で、

この後は、最初に診てもらった市立病院の循環器科で診てもらえという。

 

手術がうまくいって良かったと、

感謝感謝の気持ちでいたものが音を立てて崩れてしまった。

とたんに不信感が募り、文句ばかりが口をついて出てしまう。

なんとも自分の浅はかさに呆れる。

 

それにしても、

せっかく急いで手術してくれたのに、

3本のバイパス手術中1本はまったく無駄になってしまい、

元の狭くなってしまった血管頼りで心臓に血液を送っている。

 

1年も様子をみていていいの?

いつ詰まってもおかしくないんじゃないの?

 

せっかく手術してもらったのに、

心臓に抱えた爆弾は、まだしばらくくすぶり続けることになる。

 

冠動脈ステント手術へつづく

 

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