一日の塩分の摂取量が4g以上8g以下で、腹八分目のダイエット生活は、
多少の挫折はありながらも、体重が落ちていくという効果を見せ始めた。
しかし、肝心なのは、腎臓の変化はどうかということ。
腎臓の機能は、血液検査によるクレアチニンの値が具合を示してくれる。
クレアチニンというのは、
筋肉運動のエネルギーとして使われる「クレアチン」が使われた後に残る老廃物のこと。
腎臓が普通に働いていれば、腎臓で濾過されて尿と一緒に体外へ排出される。
それが、どの程度残っているかで、腎臓がどの程度働いているのかがわかる。
という仕組みだ。
さて、そのクレアチニン。
腎臓がダメだと医者から宣告を受けたとき、
クレアチニンの値は、4.58mg/dlだった。
成人男性の基準値が0.6-1.1mg/dlであるのに比べて、
随分高い数値であり、腎機能が著しく低下していることを認めざるを得ない・・・
・・。
しかし、この値を維持していくことが、
透析治療に落ちてしまわないための唯一の指標だと信じた。
そのために、
塩分摂取量を1日8gに押さえて、腎臓への負担を減らし、
腹八分目でダイエットして、これまた腎臓への負荷を減らしてきた。
後になって調べたり聞いたりする中で、だんだんと知り得たことでは、
透析に陥らないためには、以下がポイントのようだ。
1.たんぱく質を押さえる
2.塩分を押さえる
3.エネルギーは適正量をしっかり摂る
4.カリウムを摂りすぎない
それでも、減塩と腹八分目で、
一年後に体重は20kg減量し、
クレアチニンは、3.74にまで値を下げることができた。
それは、絶対にダイエットと減塩の効果に違いなかった。
しかし、1年を過ぎる頃、医者からカリウム制限を言われる。
「果物や生野菜も摂り過ぎちゃダメだよ」
「果物や生野菜も?」
「カリウムが多く含まれるからね」
え~、そんなぁ・・・・・。
果物や生野菜は、塩分を含まないので、好んで食べてきたのに・・・・・。
「どのくらいならいい?」
「果物だと一日一個くらい」
「スイカでも?」
「スイカは、ちょっと・・・・」
「冗談だよ、冗談」
同級生の医師は、おおまじめだ ^^;
「カリウムを摂りすぎると、どうなる?」
「心臓が・・・・・」
「心臓が?」
「止まる・・・・・」
同級生の医師は、おおまじめだ ^^;
腎臓の働きが鈍ると、
カリウムを排出する力も低下し、血液中のカリウムの量が多くなる。
カリウムが多く残ると、心臓の機能を抑制していくという仕組みだ。
成年男子のカリウムの正常値は3.5~5.1mEq/lであるのに対して、
カリウム値5.3を示していたから、赤信号がともった感じだ。
減塩と腹八分目で、
クレアチニンの値は、4.58から3.74にまで値を下げることができた。
しかし、これからは、減塩に加えて、果物も生野菜も制限しなくちゃいけない。
それでも、それだって、がんばれば不可能なことじゃないし、
カリウムの値を下げることは出来るに違いない。
身についた減塩・腹八分目の摂生した暮らしを、たんたんと続けるだけだ。