南こうせつ グリーンパラダイス

今年も日比谷野外音楽堂(野音)で、
こうせつのコンサートに興じる時が来た。

「南こうせつ グリーンパラダイス 第23回」

kosetsu_GreenParadise20140510

東京駅から歩いて野音へ向かう。

 

♪石ころだらけの この道を

 

「幼い日に」を口ずさんで歩く。

夏の野外コンサートは「幼い日に」だよなぁ。

って、まだ夏じゃないし、東京は人だらけだけど。

 

 

少しくらい大きな声で歌っても東京の人は振り向いたりしない。
それが東京なんだなぁ。

 

 

35年ほど前、東京で働き始めたこやまんを水虫が襲った。
革靴を一日履きっぱなしの暑い日が何日も続くうちに、
それはそれは強烈な水虫に襲われてしまったのだ。

 

その治療のために、町医者から東大病院を紹介され、
赤門をくぐって東京大学へ通った(治療にね)。

 

治療は、足の裏の皮を一枚剥ぎ取るという荒療治に及んだ。
(荒療治だと私は勝手に思っているのだが・・・)

 

何か薬を塗って、皮を浮かせ、少しづつ剥ぎ取るのだが、
まだ皮膚が生きている箇所もあり、
そこを剥ぎ取るときの痛みといったら・・・・・

 

とうとう気絶してしまったほど。

 

その治療中、足は包帯ぐるぐるで靴が履けない。
仕方なく、草履をつっかけて新宿・赤坂・本郷辺りを歩いていた。

 

もちろん、スーツ姿で、ですよ。

 

それでも、当時でも東京の人は振り向きません。

 

ましてや、今の東京の人なら、
少しくらい大きな声で歌っていたところで、どうってことありません。

 

 

♪みんなどこへ向かって歩いているの

 

かぐや姫の歌なども口ずさみます。

 

 

グリーンパラダイスに来ると、
東京で働いていた頃のことが思い出されてならない。

 

 

あこがれの街、東京
若者を飲み込んだ街、東京
眠らない街、東京
夢が嘘をつく街、東京
誰もが故郷を想う街、東京

 

野音の舞台の後ろの方にそびえ立つビルの窓に明かりがともる。
今宵も誰かが明日を夢見て額に汗して働くのだろうか。

 

もう僕は闘えないけど、闘う若者にはエールを送りたい。

♪自由な自由なお城を造ろうと

 

 

歌に連れられて思い出されるシーン、

歌に刺激されて思い描くシーン、

思い浮かぶあの人、この人、

これからのこと・・・

 

 

♪いいさ俺には俺の覚悟がある

 

 

今年も歌って跳ねて叫んで泣いて、

グリーンパラダイスの夜は更けていきました。

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