バイキング料理の葛藤

目が卑しくて、バイキング形式の料理を上品に使いこなせない。

 

あれもこれもと手を出して、

結果的に食べ過ぎ・飲み過ぎの、

大反省の、

後悔先に立たずの、

苦難の透析を迎えることになる。

 

この頃は、バイキングとは言わずに「ブッフェ」だったり「ビュッフェ」だったり。

なんだかおしゃれ感を醸し出しているのだろうか。

 

どっちにしても、セルフ方式の食べ放題ってことなんだろうけど、

「食べ放題」イコール「思いっきりたくさん食べなきゃ」と思い込んでいる。

 

どうせたいした材料は使ってないんだろうし、たくさん食べなきゃ損だ。

なんていう、今やひと時代前の時代錯誤な、ちょっと昔の焼き肉食い放題並みの感覚を、

いつまでも持っている。

 

「そんなにあれもこれも持って来るから食べ過ぎちゃうんでしょ。

バイキングは、好きなモノだけ選んで食べられるから大好き!」

女房はそう言って、ウィンナーソーセージとフライドポテトをむさぼる。

 

ウィンナーソーセージとフライドポテト、

それもなんだか哀しい気がして

「おまえこそ、もっと普段食べられないものを食べたらどうだ?」

と余計な口答えをする。

 

しかし、そもそもその感覚、

普段食べられないものを食べるという感覚が卑しいのかもしれない。

 

廻りを見てみれば、

ご飯とみそ汁と漬物と焼き海苔と焼き魚と目玉焼きにサラダという和食派。

トーストにスクランブルエッグにハムとポテトとコーヒーにサラダという洋食派。

そういう当たり前な取り合わせで済ませている人も居る。

 

それが正しい姿なのだろう。

 

なのに、それを見ると、

もったいない、それなら和食洋食両方食べようよ、とか思ってしまう。

 

並んでいる料理の種類の2割も食べてないじゃないか、

よくそれで満足できるもんだ、とか思ってしまう。

 

卑しいのは目ばかりではなく、心まで卑しいのかもしれない。

 

バイキング形式の食事をした後の透析で、

大幅な体重オーバーに苦しみながら、バイキング料理を恨むという、

まったく筋違いな卑しい葛藤でした・・・・。

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