トレッキング 粟ヶ岳

一月の寒い日が続く中、
朝の天気予報では、3月並みの暖かさだとか。

よしっ!出かけよう!
旅行本でチェックしてあった「粟ヶ岳」へ!
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家から車でおおよそ一時間。
「東山いっぷく処」という茶店のところに車を留めて、いざ歩き始め。
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車道を5分ほど登っていくと、茶畑を縫うハイキング道に入った。

コースタイム1時間。
この茶畑を抜けて、上の方の雑木を抜ければ頂上なんだな。
頂上には赤いテレビ塔なんかが見えている。

茶畑を九十九折にハイキング道が整備されている。
視界を遮るものがなく、お天気も快晴なので、
見晴らしはよく、振り返れば海まで見晴らせる。
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ところが、息が切れる・・・・・・。
ず~っと登りっぱなしで、思ったより勾配がきつく、足取りが重い・・・・・・。
そのうち5分と歩き続けられなくなる・・・・・・。

休む
100歩登る 息が切れる
休む
100歩登る 息が切れる
休む

どうしよう、こんなに苦しいなんて・・・・・。
まだ半分も来ていないだろうに、登り切れるだろうか・・・・・・。
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はるか下の方に見えていた後続の人もみるみる近づいてきて、
「こんにちは~」道を譲る。
来る人来る人道を譲る。
こんなに人に道を譲るなんて、何かを象徴しているのか・・・・。
そういう人生を歩み始めたってことか?

ハイキング道は、ところどころで車道と交差する。
車道には、軽快に走り抜けていく自転車の人たち・・・・。
「こんにちは~」平気そうだ。
ここを自転車で登るとは・・・・・・
もうそういう人生を突っ走りはしない・・・・・

それでもたとえ100歩づつでも進み続ければ、先は開け、
ついに茶畑を抜けて草場へと風景が変わった。
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そうか、これが「茶草場」だ。
「茶草場農法」って、ここなんだ。
そんなことに気づいて、なんだかうれしくなる。

相変わらず登り続きの道に、もう休憩も立っていることすらきつく、
座り込んで休むようになっている。

僕より間違いなく年配のおば(あ)ちゃんが追い抜いて行く。
「また、追い抜いてくださいね」
なるほど、そういう声のかけ方があるか、配慮を感じる。

気持ちが軽いような、かえって重いような・・・

それでも這うように歩を進め、草場を抜けて雑木の森に突入する。
と、竹林の中にこっちを見ている生き物の姿↓
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日本カモシカらしい。
遠慮しがちにこっちを見ているように見えるけど、警戒してるのか?
こんな里に近いところに居ていいのか?

しばらく見つめあった。

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山の中っぽいハイキング道は、ここへきて、わずかながらに平坦なところもあり、
山頂も近くなんだろうという思いもあり、100歩で休憩というペースから脱却し、
だけど、相変わらず人に道は譲る・・・・・。

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なにやら朽ち果てた社のわきを通り過ぎ、
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巨石が道の両脇に現れ、
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「岩座(いわくら)」といい、神が宿る岩なのだそうだ。

と、御神楽の音色が聞こえてくる。
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とつぜん、阿波々神社の拝殿。
ゴールだ!
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拝殿の裏手には、遠州七不思議の「無間の井戸」も拝んで、

拝殿横手の見晴らしのいい広場に移動して腰を下ろす。
売店もあり、うどんやカレーなどもあるようだが、
持ってきたおにぎりをほおばり、熱いお茶に喉を潤し、見晴らしを楽しむ。

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目を転じれば、雪をかぶった富士山も
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コースタイム一時間のところ、けっきょく二時間もかかってしまったが、
あきらめずに登ってきて良かった。

ゆっくりと自分なりでいいんだ。
この達成感と喜びを誰かに伝えたい。

一時間ほど休んで帰り道は半分車道を歩いた。
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そうそう、この山は、新幹線の掛川を過ぎたあたりに見える、
山肌に木で「茶」と書いてある山なのだが、
これは、「茶」のどのあたりだろうか。

そのあと、茶畑の下り続きで、膝が笑って歩けなくなるとも知らず、
のんきにそんなことを考えながら、
ゆる~い下り車道を余裕で歩いていましたとさ。

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