向かいのベッドは外国人男性で、
日本語があやふやだけど、ちゃんと笑顔で挨拶を交わしてくれるので、
年齢によらず挨拶もろくにできない日本人よりも親しみを感じている。
と、その彼に異変が生じた。
痛い痛いとかたことの日本語の悲鳴があがった。
見ると、看護婦さんが彼のベッドで穿刺の準備を始めている様子。
どうしたんだろう?まだ針を刺してもいないのに…
僕はすでに透析開始から1時間が経過してお弁当を待つ態勢で、
不謹慎だが、興味津々、様子をうかがう。
彼の痛がりようが尋常じゃない。
身体をひねるようにして痛い痛いと大声をあげる。
最初は、外国人特有のオーバーアクションかと思ったが、
どうもそうでもないようだ。
看護師さんがひとりふたりと寄ってきて、
どこが痛いの?横になる?足を温める?
様々に飛び交う声が断片的に聞こえる。
どうやら足が痛いと言っているらしい。
うまく日本語が通じないんじゃないかと心配になる。
足が攣ったのかな?
それにしちゃ痛がり過ぎだし…
彼は依然として痛がり続ける。
お腹をだした?
なにか注射した?
インスリンか?
彼は糖尿なのか?
勝手な想像が膨らむ…
やっと先生が登場!
これで一安心かな。
ところが先生、
どこが痛い?とか看護師さんたちが聞いてたことを繰り返し、
お腹のぽっこりはいつもそうか?と遠巻きに看護師に尋ねる。
先生、触診してやってよ。
お腹が気になるなら、お腹に手を当ててやってよ。
足が痛いって言ってるんだから、ここか?って触ってやってよ。
常々、このクリニックでは、
脈をみてもらったことも聴診器をあててもらったこともないと、
先生との距離を不思議に思っている。
(看護師さんは聴診器で毎回シャントは診てくれているが)
こんな場面になっても、先生は患者に触りもしないのか…
そのうちにどうやら市民病院へ移すような話ぶりで…
しばらくすると、救急車の人だろうか二人みえて、
彼は移動式ベッドに乗せられて病室を出て行った。
静かになった病室で、運ばれてきたお弁当を食べながら、
いろいろな想像が膨らむ。
ひどい痛がりようだったなぁ…
痛みをうまく告げられなかったんだろうなぁ…
心細いことだよなぁ…
市民病院へ移すなんて、大事ないといいがなぁ。
それにしても、
医者の手は魔法の手なんだと先生は承知していないのか。
医者が手を当ててくれるだけで痛みは半減するのに。
痛みなんかすっ飛びもするのに。
それが「手当て」なのに……
こやまんさん、こんにちは。
コミュニケーション大事ですよね。外国の方ならなおさら。。
先生の言葉や触診などは、安心する第一歩ですもんね。
主人は、数値など安定しているので、特になにも言ってもらえないらしいのですが(^^;なにか言葉をかけてくれてもいいのに。。とぼやいていました(^^;その方がご無事だといいですね。私事ですが、玄関ポーチの階段手前でふらつき、たった3段を落ち、勢いでヘッドスライディングなみにフェンスに少しだけ頭をぶつけ、腕を強打し、人生初の骨折と救急車に乗りました。普段は家事一切をしない透析の主人がかいがいしく、面倒を見てくれて本当に感謝です。自分だって何年も大変な思いをさせてるんだから、といってくれて。手術はしないで済むので、本当に良かったです。透析の主人を置いて長い入院はとても無理なので。。個人的な話を長々とすみませんでした(^^;;
すうさん、こんにちは。
透析病院の先生は、いつも決まった患者しか診ないから緊張感も欠けて対応力も衰えてるんじゃないのかなぁって思っちゃいますね。
旦那さんは「自分だって何年も大変な思いさせてるんだから」って言葉にできる人なんですね。拍手です。私も一度でもそう言えたらきっともっと素晴らしい夫婦生活になるんじゃないかと思いながら……
すうさん、おいくつなのかわかりませんhが、64歳になる私は、平らなところでもつまづくようになりました。♪腕を振って足を上げてワンツーワンツーを心掛けています。
せっかくの入院ですから、この際骨休めってことでゆっくりしちゃえばどうでしょう?