果樹たちは、たいていは放っておけば、蝶とかハチとかが蜜を求めてやってきて受粉できるようになっている。
畑の果樹が花盛りなのだが、蝶やハチが少ないように感じる。このまま放っておくと、うまく受粉できず、美味しい実にはあり着けないのじゃないかと心配になり、手を出すことにした。
人工授粉するわけだが、「花合わせ(はなあわせ)」というオシャレな言葉を聞いたことがあり、Webで調べてみた。
特に梨について書かれており、異なる種類の梨の花をこすり合わせるのだという。「花合わせ」なんともオシャレだ。
さっそくやってみる。
なかなか面倒だが、美味しい梨が食べられそうな期待が高まる。
勢いを買って、隣の桃の花もやってみる。
桃の花にとってそれが有効なのかどうか知らないが、やらないよりはやった方がいいのでは?
春の陽気の中、畑でしばし花と向き合う。
食い意地がはっているだけで、優雅な心持ちで花と向き合っているわけではないが、それでもずっと花と向き合っていれば心も穏やかになる。
「花合わせ」風流な響きだ。