夢のボタンホール(2)

ボタンホールを作ることに挑戦することにした。

 

「じゃ、次回から始めます」

「りょうかい、造る場所は?」

「造る人がその時に一番いい場所を決めます」

「じゃペンレス貼ってこれない?」

「え?あ、そうかぁ、そうなるわね」

ボタンホールは、

同じ看護婦さんが、毎回、同じ場所から同じ角度で、

針を刺すことによって出来上がる。とのこと。

 

担当する看護婦さんが、血管の状態等を見ながら、

どこにボタンホールを作るか決めてくれるとのことなのだが、

その場所が決まってしまえば、 今後は毎回その場所に針を刺すことになるのだから、

場所決めは結構重要なテーマだと思われる。

 

私は、月・水・金それぞれの透析日に針を刺す場所を決めてローテーションしている。

月曜日の採決場所と返血場所、水曜日の採決場所と返血場所、というように、

全部で6カ所の穿刺候補場所を想定している。

 

そのどこにするのか、事前に検討・相談しておきたいなぁ。

そうすれば、希望も伝えられるし、ローテーションを替える準備ができるし、

初回の準備にペンレスも貼って来れるし・・・・。

 

初回にペンレスを貼ってこられないことが気がかりでしかたない。

こりゃ自分なりに希望の場所にペンレスを貼って臨むしかないかな。

 

いよいよ初日。今日から、ボタンホールを造り始める。

「それでは始めていきます」

「はい、お願いします」

担当になった看護婦さんは、今日は夜の当番ではないため、

針を刺すためだけに残業で待ち構えてくれていたようだ。

 

 

 

「上手くいった感じ ^^v 透析開始の順番が来るまで待っててね」

「このまま、待ってるの?はりつけの刑みたいだ^^;」

「大丈夫、肘を曲げても立って歩いても平気よ」

「ムリムリ、左半身硬直状態で息も絶え絶えに大人しくしてる」

「ガチガチなわけね」

「そうだよ、恐くて動けないよ」

 

2本の針を刺したまま、ベッドに張り付いて、透析の順番を待つ。

 

これを何回か繰り返せば、痛くない透析が待っている。

ペンレスを貼ってくる必要もなくなり、かぶれも収まる。

 

あと、何回か、2回か?3回か?

 

期待が膨らむ。

 

 

まずは3回、同じ場所への穿刺を繰り返したが、これがけっこう痛い^^;

 

 

穿刺の痕にはうっすらとかさぶたができる。

そのかさぶたをハサミではぎ取ってそこへ針を刺す。

かさぶたをはぎ取るのだよ・・・・。

かさぶたをはぎ取った段階ですでにヒリヒリとし始め、

さらに消毒薬が凍みてそこそこイヤな痛みになっていく。

 

そこへ針が刺さる!

案の定、思った通り、痛いに決まってるよぉ~。

 

そこへもってきて、採血側として選んだ場所は、腕の手首に近い方で、

指でも先へいけばいくほど痛みが増すように、腕も先に行けばいくほど痛い。

 

 

 

そして、4回目。

「今日は、ボタンホール用の針でやってみましょう」って、ご提案。

「え?もういいの?」

でも、担当の看護婦さんじゃなくて、男の看護師だけど、

いいのか?

 

ボタンホール用の針は、通常の針と比べて尖っていないそうだ。

(見てないけど・・・^^;)

皮膚や血管を突き破る必要が無いので丸くなっているのだそうだ。

(恐くて見れないし・・・^^;;;)

それゆえ痛さもない。はず・・・・・。

 

 

が、しかし、だが、 採血側のボタンホールへの穿刺が痛い・・・・・。

「痛い?」

「うん、痛いねぇ」(それでもまだ、ガマンができた。)

「こっち(返血側のボタンホール)は通常の針にしておきましょうか」

でも結局、それも痛く、その痛みは翌回まで続いた。

 

 

肝心なところで担当が替わったことに起因してないかなぁ・・・。

 

 

疑い始めたせいか、
翌回の痛みは前回の痛みを数倍上回った。

 

「イタタタタタタっ!」

「痛い?」

「痛いぃ~、まいったぁ、やめてぇ」

「ごめんね、通常の針でやり直す?」

「それも参った、降参、場所変えて、お願い」

「ペンレス貼ってきてないでしょ?」

「そんなのこの痛さに比べたらなんでもない、平気!」

 

痛くない針とはいえ、針は針で、

まだ充分に穴が開いていない(と思われる)ところを、

ねじ込むように穴を探られたら、そりゃ痛いよねぇ。

 

結局、上腕部に場所を変えてもらって、

ボタンホールを使わないで、通常のように透析を始める。

 

しばらく痛みは腕中に広がり、 しょんぼりと痛みのひくのをただただ静かに沈んでた。

さて、この腕先部のボタンホールは、次回どうなる?

 

つづく

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