夜中に目が覚めたら、シャント音がしない。
朝まで、マッサージを繰り返し、
もう腕が痛くなってしまうほどにマッサージを繰り返し、
夜が明けて諦めた・・・。
婦長さんの指示通り、入院の支度をして病院に向かう。
「じゃ、行ってくる」
「うん、気をつけて。状況しらせてよ」
この後の展開を想像しながら重い気持ちで病院に向かう。
「おはようございます」
「おはようございます。先生お待ちですよ」
婦長さんもすぐに顔を出してくれる。
緊急体制がすっかり整っているようだ。
「止っちゃった?」
「はい」
シャントに手をあて、聴診器をあて、
「完全に止っちゃったようだね」
「そうですか・・・」
「風船で復活を試みて、ダメならシャントを作り替えるしかない。」
「はい。」
「今日の透析は動脈から強制的にするしかないかもしれない。」
「強制的に?・・・。」
「そうなると、泊まってもらうことになる。」
それで、入院の支度が必要だったんだ。
「シャントはうちの病院で作ってないね」
「はい、よその病院です」
「そちらの先生に対応してもらえるか聞いてみようかね」
何がいいのか、お任せするしかない。
「あちらの先生が対応してくれるそうです」
すぐに向かえという。
また、シャントの手術なのか?・・・・・。
(つづく)