検査室の寝返りもうてない狭いベッドで素っ裸にされて、
ちんちんはガーゼがあてられたような気がするが^^;
「それでははじめていきます」
にわかに緊張が高まる。
しかし、スタッフは談笑しているように見受けられる。
それほどたいしたことない検査なのかな?
「麻酔です、ちょっと痛いです」
緊張がグンっと高まる。
呼吸だ、深い呼吸、丹田呼吸だ。
何か言い聞かせて気を紛らわしたい。
腕にはシャントがあるため、それを避けて、
足の付け根のところにある、動脈を使うらしい。
太そうな管が刺され、カテーテルが何度か抜き差しされる。
そのたび、痛くはないけど、ゾグゾグと違和感が走る。
何度か造影剤で体がボワンと熱くなるのを感じる。
一時間か二時間はかかると言われているし、
2カ所以上の狭窄があったら手術になる、とも言われている。
様子が気になる。
先生たちの会話に耳を傾けるが、何を言っているか解らない。
と、
「症状は後で説明しますが、今日は治療をしません」
「え?(なんか重傷?手遅れ?)」
「手術が良いと思います」
そそくさと検査は終了の段取りへ。
「奥さんを呼んで下さい」
検査室前の廊下で待っていた妻が呼び入れられる。
自分はまだ検査ベッドに横たわったまま、説明を受ける。
大きないくつものディズプレイに心臓の動画が映し出される。
心臓には太い血管が3本入っていっています。
これとこれとこれです。(ディズプレイを指し示してくれる)
その三本いずれにも狭窄か閉鎖が見られます。
そうなると一般的にも手術が好ましいです。
まず、一本目を見て下さい。
この先が写りません。詰まってしまっています。
(詰まってる?心筋梗塞ってこと?死んでるじゃん・・)
しかし、こちらに細かな血管が新しく出来ています。
心臓は血液が来ないことを察知して新しい血管を作りました。
(そんなことあるんだ、すごい!)
が、とても細く弱い血管です。
激しい運動に対する充分な血液は確保できません。
(それで、苦しくなったのか)
さらに、二本目・三本目を見て下さい。
どちらにも狭窄が見られます。
ここを膨らめて管を置いてくることも考えられますが、
3本ともということになりますと、
再発率を考慮して、手術をお勧めします。
よくわかりました、ありがとうございます。
しかし、残念ながら当院には心臓手術設備がありません。
隣市の病院を紹介しますので、まずは相談に行って下さい。
心臓カテーテル検査は、心臓手術という答えを出した。
(つづく)