コロナ禍ではあるものの、9月で緊急事態宣言が解けて、新規感染者の数もみるみる減少し、なんとなくもう動き始めていいんじゃないのかという空気が漂う。
今しかない!
鎌倉から娘家族が帰って来た。
テレビの報道を見ていると、観光地などに人が流れ始め、
「今なら空いてるかなと思って…」
「もう、我慢の限界だし…」
「おじいちゃん、おばあちゃんに2年も会ってないし…」
「静岡県は感染者少ないからいいかな…」
「なるべく人に会わないようにしてるし…」
「感染対策ちゃんとしていればいいかな…」
様々な理由を旅行や帰省の盾にして…。
それを見聞きしながら、
言い訳だし、油断だよなぁ、そんなの。
そうやって動くからまた感染が増えちゃうんじゃないのか!
とか言いながら、
優等生ぶっているつもりはないが家でジッとしている。
動き出す人、ジッとしている人、
このコロナは、人の考え方とか価値観とかが違ってもそれを責めたり説得したりできない空気を作ってしまった。それぞれの判断による自粛が前提であって、自粛しようがしまいが、自粛の程度が如何にあろうが、それぞれが尊重されてしまう。
いいのか悪いのかすら判らなくなってしまったが、自らの意思を強く持った者勝ちな空気を感じる。
そこで、10月半ば、今ならいい!今しかない!
娘とも相談する中で、そう思うことにした。
1年と7ヶ月ぶりに娘家族が鎌倉から帰って来た。
さっそく畑で大きいばぁばと芋掘りに興じる孫たち。
子供はちゃんと教育されているから畑でもマスクを外さない…それがなんとなく哀しい風景に映る。
家庭内感染が多いから家庭内でもマスクを、と報道されているし、もっともだと思っていた。が、うちの中でも子供たちがマスクをしているのを目の当たりにして哀しくなった。
もういいじゃないか。
家族の間はマスク外そうよ。
家族なんだからさ…。
孫たちは学校があるから、車で土曜日に来て、どこへ行くわけでもなくほとんど畑で過ごし、食事はテイクアウトで、あわただしく日曜日に帰る。
さつま芋を掘り、里芋を掘り、枝豆を採り、さっそく食す。
さしずめ弾丸芋掘りツアーだったが、満ち足りた時間だった。家族が顔を合わせて笑って過ごすただそれだけで何物にも代えがたい時間だった。
コロナ禍で委縮していた気分が大いに晴れたように思う。