急に京都観光

コロナによるいろいろな規制などが緩くなってきていて、旅行は国を挙げて推奨されているし、外国人も日本に入ってきだした。

平安のはじめから1200年の時をきざむ大覚寺の表門

もうすでに遅いのかもしれないが、京都に人があふれる前に出かけようと思い立った。

ライブで「北山杉」を歌おうと練習を重ねるうち、”大覚”と歌いながら大覚寺に行ったことがないことが気にかかり、歌詞に出てくる”白い石仏”を見たい思いに駆られた。

秋の紅葉色に彩られつつある 静かなたたずまいの大沢の池

京都駅からまっすぐ大覚寺を目指すと、大覚寺に観光客の姿はまだちらほらで、静かに静かに参拝ができた。

そして、大沢の池のほとりに、お目当ての白い石仏が。
大小十数体が静かに並んでいた。

彼らは風化が進み、その表情は読み取れないが、1000年の時の流れをその瞳に刻んできているのだろう……あなたの人生は如何にと問いかけられる。

歌詞では、”触れたり見たり”とあるが、今は柵が設えられていて触れることはできない。”北山杉”が書かれた50年くらい前は触れることができたのかもしれない。学生の時、訪ねれば良かったと、1000年の石仏の問いの前でわずか50年ほど前に訪ねた青春色の京都の街に思いを馳せた。

小一時間、大覚寺をひとり見学して、出町柳へ。
ここで名物の”豆大福”を買い食いするつもりが、…お休みで…
豆大福のことは、講談師の神田鯉風さんから教えてもらったのに…(神田鯉風さんの話はこちら⇒

鴨川デルタでは、お昼に家内と待ち合わせている。家内は、百万遍知恩寺の”百万遍さんの手づくり市”にひとりで行っている。

鴨川デルタ テレビなどでよく見るあの飛び石に腰かけて、鴨川の流れを眺めたりしたら、”ゆく川の流れは絶えずして…”、それはそれは情緒豊かなことだろうと…

が、思ったより鴨川の流れは激しく、石と石の間も離れていて足がすくみ、想像し期待していた長閑さとは趣を異にしていた…。

それでもしばし鴨川の流れを眺めて、次に向かうのは、糺の森から下賀茂神社へ

七五三のお祝いで着飾った子供たちやその子を囲む家族の姿を微笑ましく眺めながら参拝をする。さすがに観光客の数が増えてきた。

歩き疲れてもきたし、一服を。

旧三井家下鴨別邸のお庭でお抹茶とぜんざいなど。

紅葉も見ごろなので、紅葉名所の東福寺へ向かう。

さすがにここは観光客が大勢押し寄せており、駅から行列状態でお寺までぞろぞろ歩いた。

夕陽が傾いて影が多くなってきてしまい、写真を撮るにはいい具合ではなかったが、紅葉は見ごろで、通天橋やその下の谷間などを紅葉を見ながら歩くことができた。

一日目はここまでで、ホテルへ向かう。

二日目の午前中は、ホテルの企画で、”梅小路おさんぽ”。

ボランティアガイドさんに付いて、梅小路公園を散策し、七条商店街を歩き、京都島原の揚屋を見学する。

七条商店街の魚屋さんでお刺身を試食させてもらう
島原の揚屋「角屋」で幕末に思いをはせる

平安の都は、平安の時代もその後の時代も、都としての営みが続き、いつの時代も歴史の中心で、でも、もちろんそこには庶民の暮らしもあったわけで、歩く場所によってその場所が栄えた時代の匂いを垣間見れるわけで…

1300年前に歴史が止まった奈良の都の静けさとはまた趣が違う。

ボランティアガイドさんから東寺の五重塔の初層が見られると聞いて、東寺を訪ねる。

さすがに、観光バスなども何台か止まっており、修学旅行生などもふくめ大勢の観光客が押し寄せていた。

それでも、五重塔も金堂や講堂の仏像も静かに拝むことができたのは救いだった。ここでも1000年の時の流れを見てきた薬師如来や大日如来などに見つめられ、あなたの人生は如何にと問いかけられる。

遅いお昼を東寺慶賀門前の町屋カフェ「空」で、鴨せいろ蕎麦を。

ゆっくり歩いて京都駅へ。
締めくくりは、駅構内のイノダのコーヒー。

急に思い立っての旅行で、日頃の運動不足で歩きくたびれもしたが、なかなか充実した観光だった。

“急に京都観光” への2件の返信

  1. 紅葉の京都素晴らしい旅でしたね

    私も何年か前に娘の大学卒業式で行きましたが余りにも見る所が多すぎて金閣寺、銀閣寺、二条城を見るのがやっとでした

    また、何時か行こうかと思っていますが・・・遠いのでなかなか行けません

    1. keiさん、こんにちは。

      娘さんが京都でしたか、感慨深いですね。私は自分が大阪で、娘が奈良でしたので、京都は何度か訪ねる機会に恵まれてきました。観光客に溢れる京都にはあまり感心しませんが、京都は魅力的ですね。
      1年くらい住んでみたいなぁって思います。
      keiさんもなんとか時間を作って訪ねられるといいですね。

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