透析の途中で、寝姿勢を変えようとしたところ、お尻に力が入らない…。
あれ?どうしちゃったのかな?
とりあえず、腕に力をこめて柵につかまり、寝姿勢を変えて過ごした。
しかし、問題は、透析終了時に襲ってきた。
まず、ベッドから起き上がれない…。
仕方なく、ベッドの頭部を起こし、柵につかまって体を起こす。
ベッドから降りられない…。
仕方なく、柵につかまって片足づつ体重移動を慎重にベッドを降りて、立った。
足も体も動かせない…。
歩くどころか自力で体重を移動させられない。ベッドを片付けられない…。
看護師さんに声をかける。
「ごめん、助けて…」
「ど、どうしたの?」
「お尻に力が入らないんだ…」
「気分は?血圧測ってみる?」
「気分は悪くない、血圧って問題じゃないと思う」
「そうなの?どうする?」
「とりあえず、ベッドを片付けて帰り支度を…」
タオルを畳んでもらったり帰り支度をしてもらった。
「動ける?」
「動けない…、車椅子で運んでもらえる?」
なんとなく皆の目が集まり大騒ぎになってきた…。
着替えもせず、パジャマのままで駐車場に停めてある自分の車まで車椅子で運んでもらい、いざるように車に乗り込む。
「様子を見て、迎えを頼むかどうするか判断するよ」
「困るようならすぐに呼んでよ」
「ありがとう、ひとまず、おやすみなさい」
あちこち変な力が入って体中が汗ばんでいる。深呼吸して自分を少し落ち着かせる。
家内に事情説明のLINEを送る。
アクセルとブレーキが踏めるか試してみる。姿勢を変えることは出来ないが、アクセル・ブレーキを踏むことに問題はなさそうだ。駐車場内で車を動かしてみる。大丈夫そうだ。
ヨシ!帰ろう!
時速40kmで、そろそろと車を走らせ、帰宅!
家内の肩を借りて、車を降り、家にへたり込む…。
「どうしちゃったの?」
「お尻に力が入らないんだ…」
「ひょっとして、貝拾いの筋肉痛?」
(つづく)
