胃カメラは無事に済み(その話はこちら⇒)、
採取したポリープと、ピロリ菌の検査結果を聞きに行く。
「ポリープも悪性ではありません。が、ピロリ菌が居ます」
「そうですか」
「ピロリ菌の除菌をしなくていけませんので薬を処方します」
3種類の薬を7日間、朝と夕2回、飲み続けるのだという。
途中で辞めたりすると効き目はないし、やり直しも利かないという。
なんだか厳格な薬だなぁ、と思いながら処方箋をもらい、
いつもの薬局へFAXする。
その夜、透析があり、透析病院で事情を報告する。
すると看護婦さんの様子が変わった。
「ちょっと待って、そのお薬の処方持ってる?」
「持ってないけど、薬局にFAXしてある」
「薬局に電話していい?」
「どうぞ、お願いします」
3種類の薬は以下のように処方されていた。
・タケキャップ錠 1日2錠 朝・夕食前
・クラリス錠 1日2錠 朝・夕食前
・パセトシン錠 1日6錠 朝・夕食前
「パセトシンなんだけどね、透析患者さんには制限があるのよ」
「制限?」
「そう、1日に2錠までなの」
「そうなんだ・・・・・」
「そちらの先生は、透析してるってご存じなのよね?」
「最初の受診時に伝えてあるけど」
「そう、勝手に処方変えられないし・・・・・困ったわね」
「でも、制限があるなら、その通りにするよ」
透析病院の先生もそのように言うし、パセトシンは2/3捨てることにした。
土曜日の夕方からピロリ菌退治のため、薬を飲み始める。
翌日曜日の夕方、3回目の服用をし、食事してお風呂に入っていると、
なんだか具合が悪くなってきた。
お腹が痛いような気持ち悪いような・・・・・・。
早く寝ることにした。
しかし、一晩中お腹が痛いような気持ち悪いようなで、
だけど、下痢するわけでもなく、吐き気はするのに嘔吐するわけでもなく、
寝返りを繰り返し眠れない一夜を明かす。
朝になって歯磨きをしていると、突然吐き気に襲われて、トイレに駆け込む。
きたきたキター、これで楽になれるかも、と便器に顔を埋めて気張る。
うえ~・・・・・え、あれ?出ない・・・・・・・、苦しい・・・・・・、
普通に吐くより、なお苦しい・・・・。
それを3回繰り返し、もう汗びっしょり・・・・・。
体力気力が奪われ、もうくたくた。
「とにかく病院へ行ってくるよ」
病院の待合で熱を測ると37.5度と微熱・・・。
先生に、パセトシンを一錠にした経緯と供に症状を報告すると、
「そうか、透析だったか」
え?承知してなかったの?
胃カメラの申込みの時、説明したし、
だから右手で血圧もとったんじゃないの?
「ピロリ菌は、中止だな」
「え?そうですか・・・・・・」
「パセトシン一錠じゃ効き目無いし」
処方が間違ってたってこと?
透析患者だということを忘れて処方したってこと?
聞こうと思ったがやめた。
「ピロリ菌を飼ったままにするってことですね」
「必ずしも悪さをするってわけでも無いし」
手の平返されたような気分になりつつ
「この気持ち悪さは、なんとかなりますか?」
「吐き気止めと胃腸薬を3日分出しておくよ」
「ありがとうございます」
「タケキャップは胃の薬だから、それだけ飲んでおいて」
「わかりました」
なんとも釈然としない気分で病院を後にする。
途中のコンビニで処方箋を薬局にFAXし、帰りに薬をもらって帰る。
薬局の薬剤師から教わったことによると、
1.パセトシンは、腎臓で薬を体外に出すのだが、透析患者の場合、腎臓に負荷がかかりすぎるため1日2錠までが限界なのだということ。
2.この薬の組合せの他にピロリ菌退治の薬はあるが、保険の適用外になってしまうということ。
3.体質的なこともあるので、この薬の組合せで絶対にピロリ菌が除菌できるとも限らないということ。
透析病院の看護婦が言うには、
・他の透析患者さんは、パセトシン一錠で除菌できたらしい。
まぁ、ピロリ菌をやっつける前に自分が闘いに負けてしまったわけだから仕方無いが、
医者の対応は絶対じゃないなぁと残念な学習をしたピロリ菌顛末でした。