コロナ禍のアマチュアライブ事情

アマチュア親父バンドの活動をしている。
高校の同級生と「みなみ~ず」というバンドを組んで。

さらには、
磐田フォークソング愛好会」という有志の会も。

しかし、ここのところの新型コロナの感染拡大の中で、
この3月から8月までまったく活動していない。


「そろそろ動き出す?」
「ん~、どうかなぁ…」
「まずは顔を合わせて話をするか」

みなみ~ずの3人だけで半年ぶりに顔を合わせることにした。

毎月、主催ライブの予定をしていたので、
200名収容の地域の交流センターのホールが予約してある。
「ホールでいいね」
「一応、ギター持ってく?」
せっかく顔合わせるのだから、音も出したい…。

200人収容の広いホールに、2m以上離して椅子を置き、
マスクをして顔を合わせる。

「なんだか久しぶりだなぁ」
「この間隔、どうよ?ソーシャルディスタンス…」
「ほんとだよ、元気か?」
LINEでメールしたり、Facebookで近況を見たり、
まったく音信不通なわけじゃないけど、会うのは半年ぶり。

「9月のライブ、どうする?」

ひとりは、最小限(出演者だけ)でもやりたいと言う。
ひとりは、立場上(公務員)控えたいと言う。
僕は、透析患者だし、控えなきゃいけないと思う。

カラオケのクラスターが発生したせいか、
歌を歌うことが歓迎されていない空気を感じる。

たとえ趣味の活動とはいえ、
何かあった場合に主催者として何らかの責任を問われる。

やるとなれば最小限であっても、感染対策は必要だ。
マスク必須、手指消毒用アルコールの準備、体調・体温・連絡先・
県外への外出の有無等のチェック、舞台と客席は5m位離す、
客席の椅子は2m間隔、会話歓声禁止、
観客は50名まで(50名も集まることは稀だが…^^;)、
演者入替時にマイク・譜面台・椅子等の消毒、場内換気、etc

「まだ必要な対策があるか?」
「けっこう大変だぞ」
「そうまでして活動するか?」

個人的には、
透析患者がライブ活動をして新型コロナに感染した。
もし、そんなことになったら、
今通っているクリニックのスタッフや患者さんに顔向けできない…。
もちろん、家族にだって申し開きもできない…。
楽しく付き合ってきた音楽仲間にだって…。
その上、近隣の非難を想像したら、もう怖くて怖くて、
とてもライブなんか楽しめない…。

心配事を抱えながらじゃ楽しめない。

あくまで趣味の活動なんだから、
楽しめないんだったらやらない方が良い。
理屈はそうだと3人同じ思いだ。

しかし、思いは3人3様である。

それぞれの思い・判断は快く尊重することにして、
9月のライブは、やりたい者がやることとした。
やりたいと手を挙げてくれそうな地元の音楽仲間に声かけて、
PRしないで、お客さんは呼ばないで、必要最小限の感染対策をして……

そして、僕は、出ていかないことにする。
割り切りきれない思いを抱えながら………

さて、それはそれとして、
せっかく3人揃ったのだからと、
距離を置いてマスクをしたまま、音合わせした。

久しぶりに、
大きな声を出して歌を歌うこと、
ギターを思いっきり掻き鳴らすこと、
怪しいながらハモったりすること、
心が晴れたように思う。

なんの心配ごともなく、
多くの音楽仲間たちとお客さんも手拍子足拍子で、
場を共にして一緒に歌い笑える時が、
一刻も早く来ることを願って、今は個人として自粛を続ける。

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