「チベット体操は5つの儀式でチャクラを刺激して、心身を活性化・・・・」
チベット体操のお兄さんは説明してくれる。
だけど、チャクラとか儀式とか言われちゃうと・・・・・・・。
自分が信じる範疇を超えてしまう世界のお話なので、
どうにも抵抗があっていけない。
「5つの体操でツボを刺激する、ならどう?」
「とたんに素直に聞けるよ」
素直に聞いて、実践することにした。
まず、呼吸法を教わる。
それは、「丹田呼吸」というそうだ。
おへそから手のひら二つ分下あたり、その辺を丹田という。
そこに、息を吸い込んで勢いよく吐く、という呼吸だ。
腹式呼吸より遙かに下のほうを意識しないといけない。
最初は意図的に膨らませないと、丹田に息なんて入らない。
しかも、ゆ~っくりと7秒くらいかけて吸い込む。
なぜかは知らないが鼻から吸い込む。
もう限界~っていうほどお腹いっぱいに吸い込む。
お腹いっぱい吸い込んだら、また7秒くらいかけて吐き出す。
もう限界~っていうほどに吐き出す。
なぜかは知らないが口から吐き出す。
丹田がぺちゃんこになって「トホホ」とため息が出るくらい。
これが、出来ない・・・・。
まず、丹田に息が入るという感覚がつかめない。
7秒も吸い続け、7秒も吐き続けることができない。
日常的に、いかに浅い呼吸しかしていないかを思い知る。
まぁ、最初は出来るところまでで。
あきらめずに続けることで体は次第に変化していくみたい。
7秒はあくまで目安で、慣れてくると10秒でも平気になる。
深い丹田呼吸ができるようになった頃、
人間ドックで肺活量の検査があった。
看護婦さんが「もっと吐いて~、もっともっともっとぉ!」って、
一緒に息んでくれる、あれね。
その頃、私はタバコを日に40本も吸っていたが、
「ほんとにタバコをそんなに吸ってる?」
看護婦さんを驚かせるほどの肺活量になっていた。
丹田呼吸の成果なんだと自分では思っている。
深い呼吸は心の平静を取り戻す。
怒ったり焦ったりすると呼吸は浅くなる。
慌てん坊は浅い呼吸をしているものだと聞いた気がする。
平穏な気持ちで毎日を送るためにも心得ておくことをお勧めする。