カテーテル検査の結果、
バイパス手術に失敗した冠動脈の風船&ステント治療を受けることになった。
「このまま、風船やってステントをいれていきます」
「はい」
「血管が太いので、薬を塗ってないステントが使えます」
「はぁ・・・(なんのことだか解らない・・・)」
「薬を塗ってないステントのメリットは、・・・・」
先生が詳しく説明をしてくれる。が、
こちらは手術台で身動きできず、思考回路も停止状態、
気がかりなのは、まだカテーテルが入ったままなのか、否か?で、
「お任せします」
「管を差し替えますね」また抜いたり刺したり?
「少し太くなります。痛かったらすぐに言って下さいね」
ぇえ?太いの?痛いかもしれないってこと?
「麻酔、追加しておきますか?」
そんなことどうしたらイイか解らないし・・・・。
「お酒は強かった?」
「はい、浴びるほど^^;」
「じゃ、追加しておきましょう」
「ぜひ、そうして下さい」
麻酔が追加され、管が刺し直され、
まずは風船治療。
「8気圧で20秒お願いします」
「はい、8気圧20秒、3,4,5秒・・・」
「終了教えて」
「はい、17,18,19,20秒、終了です」
あれ?このイヤ~な感じは何だ?気持ち悪い?吐き気?
どう表現したらイイ?先生に告げた方がイイ?
「じゃ、もう一度、8気圧20秒で」
・・・・・・
「大丈夫?」
「イヤ~な感じです、吐き気のような、生唾が出そうな、・・・」
その後も何か処置が続き、風船を何度か繰り返し、やがて治療が完了した。
「ご家族を呼んで下さい」
外で待っていてくれた女房が呼ばれ、ビデオを見ながら治療の説明が始まる。
手術ベッドに横たわって、点滴やら血圧測定機やらに繋がれたまま、
止血作業を受けながらで、それが結構痛くて、気もそぞろに説明を聞く。
寒いなぁ、何かかけてくれないかなぁ、早く汗も拭きたいなぁ、気もそぞろだ。
後から女房が言うには、先生はとても解りやすく説明をしてくれたそうだ。
15分位は止血をしてくれていたのではないか、ずいぶん長い時間が経過したように思う。
病室の看護婦さんが迎えに来てくれて、ベッドを移され、病室へ運ばれる。
病室を出て手術室へ向かってから2時間が経過していた。
ここから、地獄の絶対安静が始まる。
(つづく)