「85ですけど、大丈夫ですか?」
透析中の血圧測定で、
ちょっと低すぎる血圧にヘルパーさんが驚く。
「寝てたからかな?大丈夫だよ」
透析は17:00にスタートして、
19:30と20:30の2回、看護師さんかヘルパーさんが、
血圧を測りに来てくれる。
19:30の測定で85という数値で、
ヘルパーさんは看護師に報告に行く。
このところ、寒さに向かっているというのに、
どういうわけか毎朝測る血圧も低下ぎみだ。
通常は、130~150とちょっと高めなのだが、
120~140とちょっと低めになってきている。
むしろ、それが正常なのかもしれないけれど、
傾向として低めだなぁと思っていた矢先……。
ヘルパーさんの報告を受けて、看護師さんやってきて、
「珍しいね…」
さもわかった風に言う。
ほんとにわかってくれているのなら心強いのだけれど…
「いや、前回もだよ」
ちゃんとカルテを見てから言って欲しいなぁ……
前回の透析の時も80台に落ちてしまい、
なんともなかったのだが、血液の温度を1度下げて、
30分おきに血圧を測って様子を見ながら透析を終えていた。
看護師さん、慌ててカルテをのぞきこむ。
毎朝の血圧だって記録してきてるんだから、
低めに推移しているとこも見て欲しいなぁ……
「除水を200g落としましょうか?」
「(え?いきなり?)大丈夫な感じだけどなぁ…」
「後でもう一度測ってみて、ダメならそうしましょう」
なんだか、どうしても除水を減らしたい様子……
前回のように温度を下げるとかしないのかな?
そして30分後、やっぱり80台………
「200g減らしましょう」
「そうですか……」
「ドライも暫定で200増やしましょう」
「え、そうなの…」
「前回の心胸比もちょっと増えてるし…、いいですか?」
カルテに目を通してきてくれた様子だ。が、
いいですか?って聞かれても……
ドライまで変えちゃうの?
なんで200gなの?
その判断は、今ここでするべきものなの?
心胸比については一か月くらい前の測定で、
その時は、先生は「このままいきましょう」って。
いろいろ疑問はあるけど根拠のない疑問で……
結局、除水を200g減らして、透析を終えた。
カルテには、ドライ暫定66.5kgと記載されている。
ドライは66.3kgだったので確かに200g増やされている。
いつまで「暫定」なんだろうか?
医師からも看護師からも説明がなく次の透析を迎えた。
そして、透析途中の血圧はまた80台に落ちてしまった。が、
さきにドライを下げた看護師は今日は休みのようで、
別の看護師が、血液の温度を1度下げて様子を見た。
何事もなく66.5kgで透析を終えた。
この血圧の状況、どうなるのか?
さらにドライを上げるのか、
透析中の血液温度を調整しつつ様子を見るのか、
何もせずに様子を見るのか、
血圧の薬をやめてみるとか、
黙っていると、
いつの間にか暫定が暫定でなくなるだけのような予感……