パラリンピック「We have wings」

東京2020パラリンピック大会の開会式を見た。


これまでは見たことがなかったのか、妙に心惹かれて、最後までテレビに張り付いて魅入られてしまった。


この晴れ舞台に立っているこの人たち、障害を抱えたこの選手たちやスタッフたちは、高く厚く大きな大きな壁を勇気と努力で乗り越えてきている。

障害があるということを受け止める苦しみ、
生きるためにそれを克服する苦しみ、
競技の舞台に立つための苦しみ…

次々に立ちはだかる「苦しみ」の壁を乗り越えてきている。ひとりひとりがきっと壮大な物語を秘めているに違いない、と勝手に胸が震える。

もっともこの人たちには、
それは「苦しみ」なんかじゃないのかもかもしれないけど…

透析治療を受けなくてはいけなくなった時、いわばそれがボクの障害者となった経験になるわけだが、ボクは、それを受け止めることができなかった。何をどう考えれば良いのか、どうすれば良いのか、思考停止で絶望的な気持ちに陥ってしまった。

ただ、幸か不幸か、透析の場合は、その先、障害を克服するために自らの勇気も努力も要らず、ただ専門クリニックへ通えば生きていくことはできた。苦しみも無ければ努力も何もない、一日おきにクリニックへ通うという生活習慣に慣れるだけで済んだ(一年くらいかかったけど…)。

そして、それ以来10数年、さらに高みを目指して努力を重ねるなどというようなこともなく、ただただ平々凡々と日常を送っている。

その日常に、「We have wings」だと、風が吹く。
私たちには翼がある。逆風でも勇気を出して翼を広げれば、思わぬ場所に行くことができる、と。
2020東京パラリンピック開会式のテーマだそうだ。

「失われたものを数えるな、残されたものを最大限に生かせ」と。
パラリンピックの父と言われる医師の言葉だそうだ。

「We The 15」
世界人口の15%に当たる約12億人の障害者の人権を守るキャンペーンだそうな。

何にも知らずに、いや、知ろうともせずに、ただただ平々凡々と…

だからといって、やおら腰を上げて高い目標を掲げて翼を広げようってわけじゃない。オリンピック以上にパラリンピックにも注目しようと思っただけだが…。

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