左足の手術のため入院した(その話はこちら⇒)
入院した部屋は四人部屋だが個室状態で、それなら家内の入室もOKとのことで、手術前一時間位、部屋で一緒に待機となり、話ができた。
珍しく時間通りに手術が始まるようで、手術室へ向かう。
気がかりだった尿の管はやめてくれると麻酔の先生から話がありひと安心。
ここで家内とはお別れ
もう何度めだろうなぁ手術室の前で、がんばってって手を振るのは…振ったり振られたり…見送ったり見送られたり…
手術ベッドに横になり、手術着を脱がされ、血圧だ心電図だと3~4人で慌ただしく準備が進む。
酸素マスクが装着され
「大きく息してくださいね~、ボ~っとしてきますよ~」
「眠くなる薬が入りますよ~」
なんとなく気持ちが悪いような気がするなぁと思ううちに意識がなくなったようだ…
手術は始まったのだ。
…
あ、目が覚めていく…
ボ~っとしてる…、終わったんだな…、慌ただしい光景、話し声が飛び込んでくる…ん?苦しい?気持ち悪い?痛い?あれこれ交錯してる…ん?ベッドが動く?病室に行くんだな。
「古山さん、終わりましたよ、痛くない?」
あ、先生だ…
「…はい…ありがとうございます」
お、声が出る…
「終わったね、良かったね」
あ、家内の声だ…手を握ってくれる。
「ありがと、何時だ?」
「6時半よ、痛くない?」
「大丈夫…」
「手術は大成功だって、先生嬉しそう」
「そうか、良かった」
「珍しい、汗かいてないね」
「あんまり体に着いてない?」
「無いよ、手は自由だし」
話しているうちに次第に意識がはっきりしてきて、状態も理解できてくる。手術の傷跡の圧迫感も前回に比べて軽い、痛みも少ない。体に刺さっているものもほとんど無い、両手が動かせる。
しばらくして、家内は帰っていった。
今回もありがたかった、命綱は健在だ。
ナースステーションの隣の部屋で、ひとり天井を見つめて、さて、ここからだなしんどいのは。
手術の傷跡は、そうはいっても痛くない訳がなく、寝たきりで透析も続いたし腰やら背中やらすでに痛いし、だけど、動けない、眠れない、苦しく辛く長い夜をじっと過ごす。
深く息をして、目を閉じて、静かに思う。
もうさんざんだな…不摂生のバチとはいえ、けっして悪さをしてきた訳じゃないのになぁ…何かが間違っていたんだろうなぁ、きっと、こんなにバチが当たるなんて。
「看護婦さ~ん、背中痛いよう!」
長い夜はまだ始まったばかり…
(つづく)
こやまん、身障1級で、更生医療も使い医療費は全額公費負担なんだよね。その辺の事も書いてくれると、医療や福祉制度について悩んでいる多くの人の参考になると思います。
信二郎さん、コメントありがとうございます。
医療費のことは以前に記事に書いています。
↓
https://shizuoka.com/toseki/20140213324.html
ただ、2014年に書いた記事なので具体的なデータなどが少し古いかもしれませんが…
負い目に感じる?個人の内心の問題だからなんとも言えないところだね。でも、こやまんは多くの人に歓びや感動を与えていると思うから充分に社会へお返ししてるんじゃないかな、と思います。
再生医療やiPS細胞とかいうやつで腎臓も復元されて透析が要らない時代が来るとシンジロウ。
信二郎さん、返信ありがとー!
なんだかずいぶん誉めてもらっちゃって、うれしいです。励みになります。これでまたもう少し頑張れるよ( ´∀`)
透析の要らない時代がくること、次の世代の人たちのため祈ります。いや、シンジロウ