動脈硬化のカテーテル治療(その4)

右足の動脈硬化のカテーテル治療のため入院した。
その話はこちら⇒

いよいよ先生も準備が整った様子で手術が始まる。
シートで視界は遮られ先生の顔すら拝めない…
「古山さん、がんばりましょう」
「はい、お願いします」
いよいよだ、ドキドキだ、深呼吸しておこう、……

「水がかかります」
股間に、たぶん消毒液だろう、冷たい感覚が走る。

「麻酔を注射します」
きた!ここが我慢のしどころだぞ!
「…ツッ!」痛ったぁーー!想定を超えてるぅ!
おへその右下というか足の付け根のちょい上というか…
「痛いね!がんばって!」
看護婦さんが声をかけてくれる、ありがたい。

…ツッ!… わぁ、もうひとつか!
さっきよりもうちょい大腿骨よりか…
「もうちょっとね、がんばって!」
もうちょっとか、もうちょっとだな、え?まだある?

…ツッ!… 太もも寄りか!
ぅん~痛い!たまらん!

が、それで痛みは治まっていった。
カテーテルは4回めになるが、今までに経験のない麻酔注射の痛みだった。もう体中が汗でびっしょりだ…。

そのあとは、たびたび股間に消毒液がかけられ、カテーテルが差し入れられて行ってる感覚や、何をしているのかベッドが大きく揺れたり、何故かシートに血液の飛んだ跡がついていたり…
もう痛みは来ないのか、それとも突然の痛みに襲われるのか、びくびくしながら先生やスタッフの会話に耳を澄ます。

石灰化が想像以上に厳しいのか、狭いなぁとか固いなぁとか先生が悪戦苦闘してる感じがうかがえて、びくびくどきどきはらはら、体に力を入れて構え続ける。

「風船します、痛いですよ、あんまり痛かったら教えて」
「は、はい」
グッと身構える。が、それほどではなく済んだ。

「7mmの120mm出して」
いよいよステントを入れるんだな、120mmって長いなぁ
「もう一本」
もう一本?そんなに?
「80mm入るか?」
「無理です」
「じゃ、40mm 」
まだ入れるの?合計で280mmだぞ。
足の付け根から膝の上まで280mmより短いんじゃないのか?

「もう一度、風船」
「痛かったら教えてね」
看護婦さんのフォローが入る、ありがたい。
どこだ?太ももんとこもう一度か?それとも今度はひざ下か?
すると足の甲に痛みが走る。
「痛い、いたい!」
「はい、終わりです」

終わったようだ…

カテーテルが抜かれた感じ。
先生が傷口を抑えて止血してくれ、スタッフはちゃっちゃと片づけに入る。シートがはずされ視界が開ける。思わず時計を探す。5時8分。3時間くらいかかったってことか。

先生は15分くらい止血しながら状況を説明してくれる。が術中の会話が概ね聞こえてたし……
先生のお話の間、看護婦さんがそれはそれは丁寧にちんちんを拭いてくれていて、そちらに半分気を取られ……

しかし、重大な話があった。
カテーテルでは処置できなかった大物の石灰化が上の方にあり、それはあらためて手術で取り除いた方が良いだろうと言う。

あらためて、か。
先生がそうおっしゃるならそうするしかないわけで…

「わかりました」

ちんちんもきれいになったようで、傷口には何か重しのようなものが置かれ、それをぎゅっとテープで押さえつけ、おむつをはかされ、術後の支度が整った。

病室に戻って、地獄の絶対安静が始まる…

つづく

“動脈硬化のカテーテル治療(その4)” への4件の返信

  1. こやまんさんへ
    こんにちは。
    なんと。。大変でしたね。。
    お加減のほうはいかがでしょうか?
    まだ入院されていらっしゃるのかわかりませんが
    どうぞお大事になさってくださいね。
    存分に歩くことができますよう、祈っています。

    1. すぅさん、こんにちは。

      いったん退院して、様子を見ています。
      常に足が痛いとか痒いとか冷たいとか、症状は何もないので日常生活的には何ら不便はなく過ごしています。が、連続した運動をするとやはりふくらはぎの痛みが出てきます。

      来週入院して、切開手術の予定となりました。
      全身麻酔だと言われていてドキドキしています。

  2. そうでしたか(^^;;
    日常生活で大丈夫そうでしたらなによりです。

    こやまんさんの表現力の豊かさに,
    こちらまでびびってしまうくらいですが、
    来週はまた、もう一息がんばってくださいね(^^:)
    …ちなみに主人もワクチン接種一回目透析後に受けられました。
    ワクチン後なにかあったとき用に先にお薬も処方されました。
    ちょっと筋肉痛っぽい感じがしたようですが大丈夫でした。
    病院によってさまざまですね。。

    1. すぅさん、こんにちは。

      表現が大げさですみません^^;恐がりで痛がりなものですから…
      まぁ、懲りずにお付き合いください。

      ワクチン接種への対応は、医療機関にとっても降ってわいたような話ですから、対応には苦慮してるんでしょうね、きっと。
      ただ、だからこそ、患者第一かどうかの姿勢が見えるような気がしますね。

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