今度は紙パンツにしましょう

左足もいずれ手術だと、右足の手術の時から先生はほのめかしていた。が、こんなに早くだとは思っていなかった…。

しかし、CT画像で閉塞具合を見せられれば、それはもう観念せざるを得ないわけで…。

「7月6日(水)ということでどうでしょう?」
「わかりました、お願いします」

手術日が決まった。

そして、今回は、左足の付け根あたりから膝上あたりまでの動脈の石灰化した石を取り除き、パッチをあてて血管を広げる手術にすると先生。

右足の時は、手術は3回に及んでしまった。
1回めは、ステントの挿入を試みた。が、石灰化した石でほどなくステントがつぶされてしまった。
2回めは、足の付け根あたりの石灰化した石を取り除き、パッチをあてて血管を広げた。それによって血流が増え、足先まで血流が得られるかと期待したが、期待通りとはいかなかった…。
3回めは、人工血管によるバイパス手術となった。足の付け根あたりから膝上あたりまでのバイパスだ。

大変な思いをしたという思いはいまだ鮮明だが、先生もじつは大変な思いだったようで、今度は同じ思いはしたくないと言う。

そりゃ先生の方が大変だ。直径5~6mmしかないような血管を切り開いて石灰化した石を切り剥がしてパッチを縫い付ける。

今回は、最初から石を取り除きパッチをあてるとのこと。

先生は、この先想定される疾患に対処できるよう、手術の方法を考えてくれている。私の場合、この先またいつどこで動脈硬化がおこるかわからないが確率は高く、その際、バイパスに使える静脈は残しておきたいし、心臓カテーテルが必要になった時のため足の付け根に自らの動脈を残しておきたいとのこと。

心臓は、10年ほど前に冠動脈3本ともバイパス手術が施されており、その際に右足の静脈が1本使われている。

それにしても、いつどこで血管が詰まるかわからない、って…心臓か、脳か、…それはそれで充分に恐い話だけれど、当面は、目の前に立ちふさがる手術の方が恐い話なわけで…

じつは、まだ昨年9月の右足の手術の記憶が鮮明で、右足はいまだに神経がバカになっているし、この頃はまたシビレも感じるようになってきた。次の手術を恐れて抵抗しているかのようだ…

ほんとうは抵抗したい…せめて、あの苦しさの記憶が薄ぼんやりしてしまうまで、、手術はイヤだなぁ。

「今度は、紙パンツにしましょう」

と、…
命綱の女房殿の頭は、もう入院への備えに行っているようだ。病院はまだコロナ対策で面会禁止が続いており、洗濯ものの交換でさえ顔を合わすことができない。いっそのこと紙パンツにして使い捨てるほうが、車で30分以上もかけてパンツを運ぶよりはるかに賢明だろう。

選択肢は他になく、話は手術へと一直線まっしぐら!

若い頃の不摂生のバチだと観念してはいるけれど、こんなにヒドくバチが当たるほどの不摂生だったかなぁと、過ぎてしまった若い頃を少しづつ都合よく塗り替え振り返ったりする。

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