左足の付け根辺りの動脈硬化が進んでしまい、手術をすることに(その話はこちら⇒)。
手術は始まったのだ。
今回は1ヵ所だけなので、血管は切り開かず、カテーテルで血管を広げるという手術で1時間半の予定だ。もっとも、毎回1時間や2時間は延びているので今回も…。
僕が痛いのがイヤだと訴えるので、先生は眠らせてくれた。が、睡眠剤は軽いもののようで眠りが浅いようだ。胃カメラや腸カメラの時と同じようなもんかな。
時々意識が戻ってきて、あ、手術してるんだっけって認識してまた遠退いていく。何度か繰り返した。2回くらい痛いと感じたような気がする。大阪から来たという先生が執刀してるようにも感じた。が、すべて、もうろうとした意識の中だ。
「古山さん、もう終わるよ」
はっきり聞こえた。
「はい、ありがとうございます」
ぁあ~良かった終わりだ…。もうろうとした意識の中でも緊張感は抜けていない。ホッとする。
ストレッチャーで病室に運ばれる。病室のベッドに移される。まだもうろうとしている。
「無事におわりましたよ、ご飯食べる?」
看護師さんの声がかかる。
「ありがと、後にする…何時?」
「12時よ」
1時間オーバーだ…。
今回は前回のように、術後の痛みにのたうち回ることもない、ありがたい。
それからさらに1時間位眠って、やっとシャキッとした。急いで家内に無事をメールする。今回は家内は自宅待機してもらっている。
「ご飯食べようかな」
「35°しか起きられないけどどうする?」
「何とかするよ」
これは何度か経験済みだ。看護師さんは介助してくれるけど、ゆっくり噛んでちゃ申し訳なくて気忙しい。食べやすいようにご飯は小さなおにぎりに、おかずも小さな固まりに用意してくれる病院もあった。家内に介助してもらうのがおしゃべりしながらで気楽で良い。が、ゆく末々の介護状態が連想され哀しくなる(その話はこちら⇒)。何がなんでも自力で食べる。
ご飯が済み、体を動かせない安静状態が6時間ほど続く。ベッドから降りられるのは明日の朝だ。ただそれでも心臓手術の時のカテーテル後の安静状態に比べれば楽なもんだ。あの時はピクリとも動かせない地獄の苦しさだった。
晩ご飯は45°まで頭を上げられた。楽なもんだ。
これで、明日の朝、透析を受けて、順調に快復すれば、明後日には退院できるだろう。良かった良かった。
ただ、今回はカテーテルで血管を広げただけだから、石灰化した老廃物は血管に付着したままだ。いずれ切り開いての手術の日が来るってことなのか…。手放しで喜んでちゃいかんな…。